アトリエで用いるポーランド語のカタカナ表記


前項でアルファベットと発音の関係は大体おわかり頂けたでしょうか? その知識を踏まえながら、慣用的にどのようにポーランド語の単語をカタカナに写し取ればよいか、ということをこのページではお話します。まだこれが絶対、という表記法は存在していないので、あくまでも一つの目安、ということになりますが、アトリエの中では、ここでご紹介する表記法で統一してありますので、是非目を通してみてください。

母音〔y〕にまつわる表記

〔ci〕と〔cy〕、〔mi〕と〔my〕のような発音を区別するために「チ」と「ツィ」、「ミ」と「ムィ」のように〔y〕を使ったほうを「ウ行+ィ」で表記します。但し〔fi〕と〔fy〕や〔wi〕と〔wy〕については書き分け不能なので「フィ」、「ヴィ」一種類になります。
※しかし「ウ行+ィ」を絶対的に用いているとFryderykを「フルィデルィク」と書かなければなりませんが、これでは一つの単語が長くなってしまいます。このような場合、臨機応変に「フリデリク」のように表記してしまう場合もありますのでご了承下さい。

サ行、ザ行、シャ行、ジャ行、タ行、ダ行、チャ行、ヂャ行関係

・〔ś〕、〔si〕、〔szy〕はいずれも「シ」という同一の表記になってしまいます。同様に〔ź〕、〔zi〕〔rzy=ży〕も全て「ジ」となります。
・〔sia〕と〔śa〕は同じ「シャ」という表記になってしまいます。〔sie〕と〔sze〕が「シェ」、〔cio〕と〔czo〕が「チョ」、〔ziu〕と〔żu〕が「ジュ」などなど、以下同様です。
・ポーランド語では「ジ」と「ヂ」、「ズ」と「ヅ」を明確に区別しなければなりません。例えば〔zie〕は「ジェ」、〔dzie〕は「ヂェ」となります。しかし〔ze〕と〔dze〕は本来は「ゼ」と「ヅェ」になるはずですが、一般文章の中では〔dze〕も「ゼ」と表記することにします。
・〔szcz〕を発音に近く表記すると「シュチュ」となります。ただしこの綴りには一つも母音が出てこないため、「シュチュ」としてしまうとどうしても母音を入れたくなってしまうため、これが語末で用いられた場合、「シチ」と省略した表記を用いることにします。(例:Bydgoszczビドゴシチ)

〔l〕と〔r〕

これもカタカナでは区別不能です。原語の綴りを見て判断して下さい。
ポーランド語の文字と読み方